(487)『核のない善なる世界創出への新しき復活』 

挨拶 長く休んでおり申し訳なく思っていますが、ようやく本を書くことが一応できましたので、「はじめに」及び目次を紹介しておきます。この間昔読んだことのあるトルストイの『復活』も読みました。トルストイは90歳を超えても人間として尊厳ある生き方を求…

(486)ドイツから世界を変える市民デモが始まった

ドイツから世界を変える市民デモが始まった 現在のドイツ中に拡がる市民の右翼過激主義(極右政党AfD)に対する抗議デモは、今年1月14日のポツダム市の市民デモから始まり、毎週の週末には過去にないほど盛り上がり、7週間続いている。3月に入ろうと…

(485)ガザの人々の「幸せな懐かしい未来」

ガザの人々の「幸せな懐かしい未来」 1月20日に放送されたETV特集「ガザ~私たちは何を目撃しているか~」は重い問いかけで、ガザの2万人もの無力な市民が悲惨に殺されて行く実態と、それを見過ごすしか手立てのない世界の深層に迫っていた。 冒頭の「…

(484)年の終わりに、「私の体験した世界一幸せな懐かしい未来」への祈り(悪しき未来遭遇の懸念を超えて思う)。

今年の始めには世界の市民の多くが、ウクライナ戦争終結と「COP28」での化石燃料段階的廃止宣言で、世界に希望が灯されることを望んでいた。 しかしウクライナ戦争は和解協議さえ語られなくなり、終わりの見えない悲惨な戦いが続いている。しかも10月には…

(483)ベアボックの「世界の転換点」とは

世界は既に限界点に達している 11月1日のZDF『現在をどうする?(WAS NUN?)』の外相ベアボックのインタビューでは、ベアボックは「ハマスの残忍な10月7日のテロ攻撃はイスラエルに対して転換点であるだけでなく、世界の転換点である」と述べていた…

(482)出口なしの中東紛争を終わらせるためには

ブログを長く休んで『気候正義が創る核なき世界』を書いていたが、書き始めると書かなくてはならないことが次々と見えてきて、来年春までには、となってきている。 したがってブログも時に応じて始め、現在考えることを老骨に鞭打って綴ることにした。 イス…

(481)核なき世界の実現(9)最終回・互恵的利他主義

戦争阻止に機能しない国連 上の私の見た動画78『大国の戦争に機能しない国連』(2023年2月19日の放送のNHKスペシャル「混迷の世紀 第9回 ドキュメント国連安保理〜密着・もうひとつの“戦場”〜」を私の印象で5分の1ほどに短縮)では、「戦争を止められな…

(480)核なき世界の実現(8)欧州の見果てぬ夢(後編)

「欧州共通の家」という見果てぬ夢 上の私の見た動画77(2022年10月1日放送したETV特集「ゴルバチョフの警告~冷戦終結とウクライナ危機~」私の印象に残るシーンで3分の1ほどに短縮)は、2014年のロシアクリミア半島併合の直前ゴルバチョ…

(479)核なき世界の実現(7)欧州の見果てぬ夢(前編)

平和で平等な発展の挫折 欧州連合EUは、動画で見るように二度とヨーロッパで戦争を起こしたくないという強い思いから、1952年戦争に不可欠な鉄鋼と石炭を共同管理すれば戦争が起きないという考えから、連帯と分かち合いの理念で欧州石炭鉄鋼共同体を発…

(478)核なき世界の実現(6)・禍を力とした気候正義実現(後編)EUに拡がる市民エネルギー転換

新植民地主義が作り出すモデル経済 最終回のクライン・ナオミの「ショック・ドクトリン」では、規制なき民営化に始まる新自由主義が国民国家を喰いつくし、国民のショックを利用して戦争へと駆り立てる新植民地主義が繰り広げられていると分析している。 そ…

(477)核なき世界の実現(5)・禍を力とした気候正義実現(中編)

発展成長への渇望 今回の『私の見た動画76ショック・ドクトリン3-2』では、共産主義の中国やソ連でより早く、より容易く、禍を利用して新自由主義が導入されて行ったことを描いている。 「ショック・ドクトリン」がより早く、より容易く機能したのは、中国…

(476)核なき世界の実現(4)・禍を力とした気候正義実現(前編)

禍を力として未来を創る「ショック・ドクトリン」 6月にNHKが放送した「100分de・ショック・ドクトリン」は、ナオミ・クラインの分析した禍につけこんで未来を喰いつくす『ショック・ドクトリン』を取り上げていた。 今回上に載せた動画『私の見た動…

(475)核なき世界の実現(3)・マルクスの理想共産主義は核なき世界を実現できるか?

ドイツ左翼政党リンケの下降と分裂危機 ドイツ右翼政党AfD(ドイツの選択肢)が前回述べたように、現在の危機を利用して上昇気流に乗っているのとは対照的に、ドイツ左翼政党リンケは下降を続けている。 AfDが上昇気流に乗っているのは、トランプの出現に見…

(474)核なき世界の実現(2)・ドイツが掲げる戦う民主主義

ドイツが掲げる戦う民主主義 前回述べたようにドイツが公共放送を通してプーチンの核限定的攻撃に万全の備えができている事を公開したことから、ロシアの核限定的攻撃の使用はできなくなったと書いた。 なぜなら万一ロシアが使用すれば、NATOは最早相応…

(473)核なき世界の実現(1)・ドイツが描く相応の核反撃の理由(ウクライナ戦争は8月までに終わりを迎える)

ZDFツァイトが描く核反撃の理由 現在の世界は、ZDFツァイトが5月23日に公開した『プーチンのタブー違反・核爆弾の前の新たな恐怖』が語るように、キューバ核戦争危機以来の危機が迫って来ている。 なぜならプーチンのウクライナ侵攻はタブー違反で…

(472)広島からの「核なき世界」への祈り・沖縄から始める「核なき世界」・緑の党への攻撃

広島からの「核なき世界」の祈り 広島からの「核なき世界」の祈りが高まるなかで、同時に世界核戦争の危機が高まっている。何故ならプーチンは核使用もあり得ると世界を脅してきたことから、上の私の見た動画72(2022年放送のNHKスぺシアル『核兵器…

(471)「ともに、生きる」・団藤重光最高裁事件ノートが語るもの・絶望的な地球温暖化から垣間見える希望

「ともに、生きる」 現在の社会、そして世界は化石燃料による産業社会が行き詰まり、格差増大だけでなく気候変動の激化が顕著となり、二つに分断された世界は核戦争さえ現実味を帯びている。 そうしたなかでは、富める者も貧する者も、健常者も障害者も「と…

(470)『永久革命としての民主主義第二部(日本の処方箋)』を書き上げました

『永久革命としての民主主義第二部・ 退化し続ける日本の民主主義と処方箋』 ブログを長く休んでいましたが、ようやく書き上げることが出来ましたので本の「はじめ」と目次を載せておきます。この本はアマゾン電子書籍キンドルで無料でも読めますので、日本…

(470)『永久革命としての民主主義第二部(日本の処方箋)』を書き上げました

『永久革命としての民主主義第二部・ 退化し続ける日本の民主主義と処方箋』 ブログを長く休んでいましたが、ようやく書き上げることが出来ましたので本の「はじめ」と目次を載せておきます。この本はアマゾン電子書籍キンドルで無料でも読めますので、日本…

(469)フェイクニュースが溢れる世界・経済の民主化を求めて(3)禍を力にするドイツから学ぶもの

フェイクニュースとは何か 今回も上のドイツ第一公共放送ARDの制作放映された動画で見るように、「フェイクニュースは大抵非常に意図的につくられ、文面や写真が拡がって行き、意見を操作したり、真相をそらしたり、或は人気を煽る」と述べている。 しか…

(468)第5の権力ロビー活動はコントロールできるか・経済の民主化を求めて(2)

ロビー活動とは何か 今回もARDの民主主義教育の一環として制作され、2023年2月8日にバイエルン放送を通して全国に放映されたレスペクトシリーズの「ロビー活動」を考えて見たい。 まずこの番組ではタバコ産業がタバコが健康に有害であるにもかかわ…

(467)ウクライナ戦争を生み出しているもの

ヨーロッパ民主主義の危機(ウクライナ戦争の原因) 上の動画は、ドイツ公共第一放送ARD制作の「レスペクト(尊重)」シリーズの番組の一つであり、まさにドイツの戦う民主主義(永久革命としての民主主義)を象徴するものである。 (これらの何十もの民…

(466)『永久革命としての民主主義』・ドイツから学ぶ戦う民主主義

(予定では理想を追求するドイツの医療(4)を書くつもりでしたが、ドイツでの医療革命が中々進まないこと、また昨年から思うことがあり電子書籍『永久革命としての民主主義』に取組み、そちらに気がとられ進まなくなったことから、期待してブログを訪れた…

(465)理想を追求するドイツの医療(3)多難な医療革命・医療の理想は取戻せるのか

多難な医療革命 1月に入り、フイルムで見るように、ようやく医療改革で州との折衝会議が始まった。 ラウターバッハ保険大臣は、「私たちは、病院部門の必要不可欠な革命の前夜にあります」と革命を今年夏までに断行するつもりである。委員会での専門家は、移…

(464)理想を追求するドイツの医療(2)患者に奉仕する医療を取戻すことができるか?

なぜドイツの医療に理想を感じるか 前回のフィルムに見るようにドイツの医学部卒業生が、「患者への奉仕」を誓うピポクラテスの誓いは、戦後の教育の民主化で「競争より連帯を求める」理念が育まれているからであろう。 しかし私自身がドイツの医療に理想を…

(463)理想を追求するドイツの医療(1)何故、理想を追求するドイツの医療が燃え尽きるのか

ラウターバッハ保健大臣の医療革命 ドイツの医療はコロナ禍で証明されたように世界に秀でており、国内で毎日20万人を超える感染者が出るなかでも、集中治療室にはゆとりがあり、限界に達していたイタリアやフランスだけでなく、ハンガリーやポーランドなど…

(462)何故「帝国市民のクーデター計画」が起きるのか

画策されていた帝国市民のクーデター計画 上の12月7日のZDFheuteが伝えた「帝国市民のクーデター計画」は、ドイツだけでなく世界を震撼させた。 7日6時、重装備の警察官3000人が、ドイツ、オーストリア、イタリアの150カ所で右翼過激派ライヒスビュ…

(461)危機の時代を賢く生きる(最終回)完全な自給自足を求めて・エネルギー危機での便乗値上げ禁止法

「完全な自給自足」が志向される理由 上に載せた『完全な自給自足』フィルムは、今年ZDFテラエクスプレス『Power im Dorf』で放映された一部であり、まさに危機の時代を賢く生きる典型であり、ヤコブは現在の危機の時代を逆手にとって生きがいとしていると…

(460)危機の時代を賢く生きる(2)・「市民のお金」妥協決着・気候活動家の違法行為が投げかけるもの

危機の時代を賢く生きる(2) 第2回は未来の屋根に雨を防ぐだけでなく、巨大な電力供給を夢見て、太陽光瓦を作り出し、自ら企業アウターク(自給自足)を設立して、ドイツ中の屋根を太陽光瓦に葺き替えようとしている男(パウル)の話である。 映像からは…

(459)危機の時代を賢く生きる・2022年末のドイツ世論調査

危機の時代を賢く生きる(1) 今世界には、ウクライナ戦争、気候変動激化、終わりなき感染症、世界同時インフレなどの波が押し寄せてきている。 そうした危機の時代に、世界の政治に解決を求めることが最早期待薄になりつつあるなかで、嘗ての貧しいドイツ…