(17)ZDF「大いなるこけおどしー原発政策の間違った約束」13

今回は原発へのテロ攻撃の続きです。日本では殆ど議論もなく、日本の原発は全く無防備ですが、それでいて原発「中近東へ売り込む」という姿勢は無責任極まりなく、許し難いものがあります。


(ナレーション)
安全局は防御計画を練り上げた。攻撃の際は原発は煙幕で覆われ、その地点は妨害電波で遮断される。
批判者は非現実的であると非難する。
(ハインツ グリンピースの専門家)
その計画は完全に破綻している。煙幕は防御効果が全く認められないため実施されない。またGPS妨害は航空運行から拒否された。さらに憲法裁判所は乗客のいる飛行機の撃墜を禁止している。
(ナレーション)
そこで私たちは環境大臣に質問した。環境大臣原発の安全性を担当しているからである。
彼は詳細については話そうとしなかったが、危険性は真摯に受け取った。
(ノルベルト環境大臣
まさにそうである。私たちは危険性のリスクを負っている。
私たちドイツは、70年代の初めに原発の開発を決定した。
リスクを避けるために、別のもっとよい技術があれば採用すべきである。
(ナレーション)
あらゆる危険性のリスクにもかかわらず、環境大臣原発の運転期間を延長しようとしている。
憲法裁判官ヨアヒム・ヴィランドは、運転期間延長を憲法違反であると思っている。
9月11日のテロ攻撃の後、原発の操業は段階的に停止が決定事項であったことから、容認されてきた。
(ヨアヒム教授)
脱原発合意が解約されるなら、飛行機墜落を防御できない古い原発の操業許可が延長されるなら、国家は市民を守る防御義務に違反する。


<現在世界では438基の原発が可動し、52基が建設中であり、福島原発以前は今後20年以内にさらに400基の建設が計画がされていました。
それは原発推進側によって原発ルネサンスと称され、国を巻き込んで原子炉の長期保証や核廃棄物管理などを約束して押し進められていました。
特に原発導入以来原発推進を貫いてきた日本は、このような恐るべき原発ルネサンスを、国益の千載一遇のチャンスとしてとらえ、世界をリードして推し進めようとしていました。
しかし2009年のUAE(アラブ首長国連邦)の原発受注では、相場より30パーセントほど安い価格、60年という長期安全保証と核廃棄物管理を掲げる国家主導の韓国に敗れました。
そのため2010年には、日本も官僚主導で官民共同出資の「国際原子力開発」を発足させ、管首相が自ら原発受注の売り込みに当たる国家主導で、べトナムの原子力第二期工事における2基の原発受注に成功しました。
そこでは原発建設費を低利融資するだけでなく、韓国の60年間安全保証などを上回る契約がなされたと言われています。
このような資金のない途上国や新興国でも、安易な融資によって原発建設ができるという原発ルネサンスは、貧しい層でも夢の住宅が持てるサブプライムローンの構図と瓜二つです。
原発ルネサンスが貧しい国の救世主として拡がっていけば、福島原発事故のような大事故が必ず起きるでしょう。
誰もが子供のことを思って冷静に考えれば、そのような原発ルネッサンスに人類の未来がないことはわかる筈です。
特に自爆テロが日常化している中東では、復讐の連鎖だけでなく、巨大資本の食料投機で益々多くの人が困窮していることから、標的にされることは避けられません。
現在においても彼らの使用する容易に持ち運びできるロケット砲は、2キロ離れた所から、5メートルの鉄筋コンクリートを貫通させることができ、異国の地で防御することなど不可能です。
先日NHKBS世界のドキュメンタリー「シリーズテロリストの素顔」を見ましたが(遠く離れたドイツのZDFが無料で見れるにもかかわらず、NHKのオンディマンドが有料なのは腹立たしいことですが)、重い怨念の連鎖に言葉もでませんでした。
パレスチナの16歳の少女の自爆テロによって、殺されたイスラエルの16歳の少女の母親が、自爆テロ側の母親に謝罪と和解、そして平和へのきっかけを求めて会いに行きました。しかし娘を自爆テロへ追い込んだ重い怨念の歴史が、謝罪の言葉を封じ、和解どころか不信感を拡げました。
私たちは怨念こそないにしても、重いどうしようもない連鎖の世界に生きているいることを認識し、一歩でも和解できる未来に足を進めるべきでしょう。
それから臨時提言を書いたことから、少し自己紹介をしておきます。
私は農的暮らしを求めて25年ほど前に新潟県妙高山麓に、名古屋から住み着きました。
そして子供の通う小学校上のゴルフ場開発反対運動を始めた時から、政治への不信が雪達磨式に募っていきました。
以前からしばしばドイツに行っていたことから、当時のドイツ社会は、理想のもう一つ別の社会に思えました。
そしてフライブルグ市近くのシェーナウでは、脱原発市民運動で市民電力会社を設立されたスラーデック夫妻との出会いがあり、巻町との姉妹都市関係を結ぶことに、また日本での脱原発を求める講演に手を貸してほしいと頼まれました。
私自身は直接的に原発反対運動に関与していなかったことから、原子力資料情報室に頼みに出かけたのですが、うまく行きませんでした。
やむなく私がお世話することになり、私が出版を通して知り合った人たちに相談すると快く引き受けてくださいました。
一人一人は素晴らしい人たちでしたが、多くは真摯な故に社会党系と共産党系の組織に属されていました。しかし原水禁が一つにならないように、どうしても協力して講演を開くことができませんでした。
それは長い組織の歴史があるのでしょうが、お役所の掟同様の掟を感ぜずにはいられませんでした。
もちろん日本社会では組織なくしては、何もできないのかもしれませんが、私の性格上距離を取らざるを得ませんでした。
もっとも実際は病の母の世話で、看取るまでの3年間は妙高から外に殆ど出られなかったのも事実です。
その間、私の理想であったドイツも大きく変化し、本格的にドイツで4年間学ぶことを決意したわけです。
それはドイツの大学が聴講生に開かれており、ベルリン自由大学では月曜から金曜まで全時間教科を学んでも、半年の授業料は100ユーロほどで、学生証も貰え、コンサートから定期券まで半額と安いから実現できたことです。
また毎週通ったフンボルト大学の夜の市民大学は、世界的に著名な先生の講演もありましたが、無料でまさに市民に開かれていました。
そうしたドイツで学んだことは、新自由主義の脅威であり、ドイツで学んだことを伝えずにはいられないことから、現在「ドイツから学ぼう」を書いているわけです。
そして私のような組織嫌いが、政治に口を出すべきではないと知りつつ、処方箋の最後に小沢一郎の名が出ました。
彼は90年代初めには、新自由主義を推奨していたこともよく知っていますが、少なくとも2005年以降は新自由主義と真向から対立する「国民の暮らし第一」を訴えているからです。
もっともブログに具体的に名前を述べることは、蛇足だったと思います。
しかしそれでも、今「国民の暮らし第一」の原点に戻らないと、また10年は変わらないと思うからです。
その頃には、取り返しがつかない新自由主義全体主義社会になっていると思うからです。>


(Naration)
Sicherheitsbehörder entwickelten Abwehrplan: Bei einem Angriff soll das Kraftwerk vernebeltund die Ortung mit Störsendern blockiert werden.
Bis Abfangjäger das entführte Flugzug im Ernst fall abschießen.
Unrealistisch, sagen Kritiker.
(Heinz Smital)
Das Konzept ist auf aller Linie gescheitert.
Die Vernebelung wird nicht umgesetzt, weil man der keine Schutzwirkung zuschreibt.
Die GPS-Störung wurde aus der Luftfahrt abgelehnt. Und ein Abschuss einer vollbesetzten Verkehrsmaschine hat das Verfassungsgericht untersagt.
(Naration)
Wir fragen nach beim Bundesumweltminister.
Der ist zuständig für die Sicherheit von Atomkraftwerken.
Über Details will er nicht reden.
Die Gefahren aber nimmt er ernst.
(Norbert Röttgen)
Ja, wir gehen Risiken ein. Wir haben uns zu frühren Zeiten in der 70er Jahren in Deutschland so entschieden.
Darum sollten wir uns heute auch dafür entscheiden, wenn es eine andere, eine bessere Technologie gibt, sollten wir alles daran setzten diese Technologie zu erreichen.
(Naration)
Trotz aller Risiken: Der Minister will die Laufzeiten verlängern.
Für Verfassungswidrig hält das der Staatsrechtler Prof. Joachim Wieland.
Nach den Anschlägen vom 11. September sei der Weterbetrieb von Kernkraftwerken nur akzeptabel gewesen, weil der Ausstig beschlossene Sache war.
(Prof. Joachim)
Wenn der Atomkonsens aufgekündigt wird, wenn Betriebsgenehmigung für ältere Kernkraftwerke, die nicht gegen Flugzeugabsturz geschützt sind, verlängert werden, verstößt das gegen die Schutzpflicht, die der Staat gegenüber seinen Bürgerinnen und Bürgern