2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

(130)映画が抉り出す真実。(8)黒澤映画が今も警鐘し続ける、“どうにも止まらない”もの(『生きものの記録』)

1955年黒澤明が『生きものの記録』を世に出したとき、黒澤は「世界で唯一の原爆の洗礼を受けた日本として、どこの国より早く、率先してこういう映画を作るということは、当然だれかがやるべきだ」と述べている。 この前年ビキニ環礁で水爆実験が強行され…

(129)映画が抉り出す真実(7)原子力ムラの“みえない雲”(『みえない雲』)

2006年に公開されたドイツ映画『みえない雲』は、1986年のチェルノブイリ原発大事故(スーパーガウ)を受けて児童作家グードルン・パウゼヴァングが書いた小説の映画化である。 この映画はドイツのような先進国でスーパーガウが起きるとき、どのよう…

(128)映画が抉り出す真実(6)全体主義のマインドコントロールは解けるか(『ウェイヴ』)

昨年の生活保護不正受給以降マスメディアを通して生活保護者バッシングが拡がって行き、自民党は「生活保護給付水準一割削減」を掲げ、政府は先週今後三年で8,3パーセントの削減を決定した。 その大きな理由は、国民年金だけに依存する人たちよりも受給額…

(127)映画が抉り出す真実(5)黒澤明が描く“本当に生きる”(『生きる』)

日本の財政破綻が足音を立てて近づいてきている。 最早バブル崩壊前の時のように真実性を帯てきており、公共放送NHKでさえ財政破綻を警鐘する番組を頻繁に放映し始めている。 1月22日、29日の2回に渡るオイコノミア「僕らがつけを払う・のか!」の…