2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

(68)ギリシャの不当債務と日本の財政破綻

今年最後のブログとしてギリシャの不当債務を通して、日本の財政破綻について考えて見たい。 ギリシャの不当債務についてNHKが11月に放映したBS世界のドキュメント『ギリシャ財政破綻への処方箋・・・監査に立ち上がる市民たち』を見ると、ギリシャ財政の…

(67)COP17で考えさせられること。

11日にダーバンでの国連気候変動会議(国連気候変動枠組み条約締約国会議)COP17が閉幕し、先行きが絶望視されていたなかで、2015年までにアメリカ、中国、インドも排出抑制義務の拘束力を持つ新たな条約合意がなされ、2020年から発行されること…

(66)「ドイツから学ぶ99パーセントの幸せ」 第12回(最終回) 2010年ドイツの新自由主義からの転換。後編

2011年5月メルケル首相は、キリスト教民主同盟の党大会で「福島が私の考えを変えた」と言って転換の転換である脱原発宣言した。 確かに福島原発事故が大きな切っ掛けではあったが、そのような選択に追い込まれたのは、ドイツ国民が2010年の原発運転…

(65)「ドイツから学ぶ99パーセントの幸せ」 第11回 2010年ドイツの新自由主義からの転換。中編

連邦選挙に圧勝した黒(キリスト教民主同盟)と黄色(自由民主党)の連立政権は、選挙の公約通り減税を経済成長加速法(Wachstumsbeschleunigangsgesetz)と命名して2010年1月に施行した。 具体的には、子供控除の増額、相続税の減税、企業減価償却にお…

(64)「ドイツから学ぶ99パーセントの幸せ」 第10回 2010年ドイツの新自由主義からの転換。前編

ドイツで2010年に新自由主義からの転換が起きたかどうかは、歴史が判断することであるが、2007年から2010年までベルリンに暮らし、今年2011年ベルリンから遠く離れて日本で、3月の保守王国バーデンヴェルテンブルグ州の緑の党連立政権誕生…

(63)「ドイツから学ぶ99パーセントの幸せ」 第9回 何故一人勝ちのドイツが悪くなるのか。後編

そしてドイツ社会を悪化させた決定打は、2008年の金融危機であった。 シュレーダー政権誕生後厳しい新自由主義の洗礼を受けたドイツ市民は、老後の暮らしを最早年金だけに頼ることができないため貯蓄に励んだ。 しかしその貯蓄の多くが、銀行の巧みな勧…