(19)ZDF「大いなるこけおどしー原発政策の間違った約束」15

今回は政府が事故や予測できないテロ攻撃を受けて、原発の安全性は審議できるものではないと、逃げるところから始まります。



(ナレーション)
社会はどのくらいのリスクを担わなければならないのか?
そして社会はどのくらい担うことができるのか?
古い原発は、益々故障や予測できないテロが脅かします。
政府は、安全性が審議できるものではないことを確認します。
(オラーフ教授 政府顧問)
安全性は審議できるものではないとする政府発言は、脱原発から全力で下車することにそぐわない。
何故ならもし安全性が審議できないものなら、明らかに原発はでき得る限り早く停止すべきという結論になるだろう。
(ナレーション)
首相の州知事たちとの危機会談。
何故なら政府は連邦参議院過半数を失い、原発計画はぼた山の上に立っている。
連邦参議院の同意は必要か? 激しい議論の余地がある問題。
新しい大統領は決定しなければならない。
巨大企業の代表たちは、運転期間延長の実現をメルケル首相に迫る。
政府はエネルギー転換を約束する。
原発は太陽や風からの電力への架け橋を築くべきである。
(フォルカー CDU議員団代表)
私たちは地球温暖化の目標の達成を望んでいる。そのためには原発は時代の架け橋の技術として利用されねばならない。
(ライナー FDP連邦経済大臣)
再生エネルギー時代の架け橋として、原発の運転期間延長は必要である。
(ヨアヒム CDUエネルギー政策スポークスマン)
再生エネルギーと原発は矛盾していない。
それらは同じメダルの表と裏である。



<本当に政治家の巧みな嘘の才能には、感心させられてしまいます。(実際はドイツではロビーイストが、日本では官僚が原稿を作っているわけですが。)
原発再生可能エネルギーが同じコインの表と裏とするなら、すべての対立する議論もそのような論法で押し切ることができることになります。
また原発は再生エネルギー時代の架け橋として必要であるという主張は、素晴らしく説得力がありますが、本当は既にブログ1で述べたように、またこれからフィルムが現場で明らかにするように、原発は再生エネルギーの普及を阻止する何者でもありません。

日本に目を移すと、民主党政権の新しい首相の選挙戦が始まっていますが、国民にとって重要な問題が争点にならず、大連立が争点にさえなっています。
大連立の成立は、民主党の分裂を意味しています。しかしそれは国民にとって、むしろよいことでしょう。
何故なら、一つの党にこ新自由主義を克服しようする人たちと、新自由主義を推進しようとする人たちが一緒にいること自体が不可思議なことだからです。
民主党が分裂すれば、次の総選挙ではより分かりやすい選択肢が生ずると思われるからです。

それから昨日述べたドイツの徴兵制の停止は、私にとって非常に残念なことでした。
それはドイツも2000年以降新自由主義支配が強まるなかで、若者たちが車椅子の障害者などの自立を助けることで、競争とは異なるもう一つ別のもの、連帯を学べることは教育面からも素晴らしいことであったからです。
もっとも実質的には徴兵制の必要性が失われ、新自由主義推進の側からエリート教育の障害であるという声が強まるなかで、8割にも及ぶ若者の福祉関係での代替役務が、これまで存続していたこと自体奇跡と言えるかもしれません。
最近このフィルムのように新自由主義克服の高まるドイツ社会に、別の形での存続を期待したいものです。
また日本においても福祉関連の予算は年々厳しくなることから、若者にこのような制度を取り入れるべきです。
もっとも義務化すれば、日本では劣悪な強制となりかねないことから、大学入学の選別で、1年間の生活費支給の福祉関係での役務に、きわめて有利なインセンティブを与えるというやり方がよいでしょう。

それから明日から遅まきの盆休みで、3日間お休みをしたいと思います。>


(Narartion)
Wie viel Risiko also muss die Gesellschaft tragen ?
Wie viel ist sie bereit zu trgen ?
Alternde Kraftwerke, immer mehr Störfall und unkalkulierbare Terror gefahren.
Die Regierung bekräftigt: Sicherheit sei nicht verhandelbar.
(Prof. Olav)
Eine Regierungsaußerung oder eine politische Äußerung, dass Sicherheit kein verhandelbares Gut ist, pass mit der ganzen Bemühung aus dem Atomenergieausstieg auszusteigen, nicht zusammen.
Denn wenn Sicherheit nicht verhandelbar wäre, wäre die klare Konsequenz daraus, die Meiler so schnell wie möglich abzuschalten.
(Naration)
Krisentreffen der Kanzelerin mit ihren Ministerpresident.
Weil Ihnen jetzt die Mehrheit in Bundesrat fehlt, stehen die Atompläne auf der Krippe.
Müssen die Länder zustimmen ? Eine heftig umstritten Frage.
Die neue Präsident muss entscheiden.
Die Konzernchefs drängen die Kanzlerin: Die Laufzeitverlängernung muss kommen.
Die Regierung verspricht eine Energiewende. Atomkraft soll nur eine Brücke bauen zu Strom aus Sonne und Wind.
(Volker)
Wir wollen unsere Krimaziele erreichen. Deswegen wird die Kernenergie als Brückentechnologie noch für eine Zeit noch eingesetzt werden müssen.
(Rainer Brüderle)
Als Brücke ins regenerative Zeitalter brauchen wir die Verlängerung der Laufzeiten für Kernkraftwerke.
(Joachim )
Erneuer Energien und Kernenergie sind kein Widerspruch.
Sie sind zwei Seiten der selben Medaille.