(295)世界の官僚奉仕を求めて第5回真赤な嘘と日本への波紋(『ロシアのドーピング秘密6−5』)

官僚奉仕への切札は太陽(2)は、月末金沢などへ出かけていることから第7回から載せていくことにしました。

検証されたロシア陸連総裁の真赤な嘘とBlackTidingsの日本への波紋
ロシア競技連盟(陸連)総裁バラニチョフはドイツ公共放送ARDの質問書や取材を拒否し、ホテルでの非公式な取材でも、「ドーピングには一切関与していない」と断言していましたが、かつてのマラソン女子のスーパースターのリリア・ショコロバの取材を通して動かせない証拠(銀行の確認書)が出て来ます。
しかもバラニチョフ(既に現在はこの件で総裁を辞任しています)が世界陸連の会計役を演じ、元世界陸連会長ラミン・ディアクの息子が関与するシンガポールタックスヘイブンペーパーカンパニーBlackTidigans社を使っていたことは特筆すべきことです。

何故なら日本の2020年開催の東京オリンピック決定では、日本オリンピック協会はこのBlackTidigans社に誘致名目で2013年7月と9月に二度に分けて130万ユーロを振り込んでいるからです(前回述べたように、ガーディアン紙の仏捜査当局報告)。
まさにこうした事実は、ロシアだけでなく世界機関の国際陸連IAAF、さらには国際オリンピック委員会IOCの関与は明白であり、世界の国々の血税に加えて、放送権料やスポーンサー料が肥大することで、組織自体も肥大し、関与者にはウィンウィンで暴走を始めているとも言えるでしょう。
それゆえにIAAF、そしてIOCの今後の対応は単にオリンピックに関与する不正に対してだけでなく、官僚支配で機能しなくなった国際機関の問題でもあり、未来へのリトマス試験紙、さらには試金石とも言えるものです。
日本にとっても仏捜査当局の全容報告を待つだけでなく、小池新東京都知事が言う東京オリンピック、そして都政をどこまでガラス張りにして行けるかに、日本の最後の命運がかかっているようにさえ私には思えます。