(8)ZDFフィルム「大いなるこけおどしー原発政策の間違った約束」5

今回は電力会社が悪知恵を絞った「影の計画」書から始まり、後半には再びビール醸造会社の経営者ヘーレさんが登場します。それから前回の私のコメントで、28年間の原発運転期間の延長で225億ユーロとしたのは、2250億ユーロの誤りでした。



(「影の計画」書を映しながらナレーションが始まる)
内部の戦略書類は、原子力発電所ネッカーウェストハイム1号機の「影の計画」を裏付ける。
原発がさらに利益を生み出すために、経営者は最善の方法を思いつく。具体的には、取り決められた原発残存電力量を選挙まで引き伸ばすために、「電力製造の放棄」である。
EnBWは考えうる非難を心得ている。
発電効率を抑えれば、価格操作の疑いがかけられることから、EnBWの戦略家は、予防的に「選択される危機」をバーデン・ヴュルテンベルク州の政府首脳、州議会のキリスト教民主同盟自由民主党、そして連邦首相官房に打ち明けることを望んだ。
ハンスぺター・ビリィスはEnBWの役員代表である。
私たちはEnBWが、「影の計画」をどのように弁明するか知ろうとした。
(ZDF)
ビリィス代表、原発運転期間延長に質問がありますが。
(ナレーション)
道スポークスマンがインタビュウを望まないと介入した。

(ナレーション)
ビール醸造のヘーレ。社長は以前EnBWの顧客であった。現在彼はもう騙されない。
彼は「原発長期運転によって電力料金は下がる」という政治や原子力産業の約束を信じない。
(ヘーレ)
私はそれを神話であると思う。昨年(2009)は原発運転にもかかわらず、電力料金が全体で50パーセント以上劇的に上がった。
私はそれが変わるとは思えない。高い電力料金の原因は、独占構造にあるからだ。
そして独占構造は原発運転期間延長によって固定化される。
原発運転期間延長で電力料金が下がると主張する誰もが、意のままに嘘をついている。


<このような「影の計画」書が、公共放送で公開されること自体驚きです。かつての昼食の接待さえ賄賂と見なされた、厳格でクリーンなドイツは何処へ行ってしまったのでしょう。
厳格でクリーンなドイツの終わりは、ドイツ統合から始まっていることが明らかになってきました。
ドイツは統合のために、アメリカの力を借りなくてはなりませんでした。そのためアメリカ資本が雪崩れ込み、東ドイツDDRの莫大な財産(建物、広大な政府所有地、企業など)をタダ同然で略奪していきました。その際巧妙にドイツの法律さえ変えられてしまったわけです。
さらにこのようなドイツの腐敗が、シュレダー政権の180度転換の原因でもあります。下に私のホームページの原稿から抜粋しておきます。>


シューレダー連立政権が180度転換して、何故新自由主義を推し進めたのだろうか。
その糸口は1990年のドイツ統一の際、東ドイツ(DDR)の莫大な財産を求めて、アメリカ資本が雪崩れ込んだことにある。すなわちコンサルタント企業McKinsey,経営診断企業PrincewaterhouseCoopers、そして法律事務所White&Caseなどの多くの弁護士を抱えた専門企業が雪崩れ込み、常套手段のやり方で信託公社の役人や政治家を買収し、タダ同然で強奪して行った。
例えば東ドイツの4万企業の全体の売値は、タダどころか2560億マルクの助成金が付けられた。このようにドイツの役人と政治家の汚職ドイツ国民の知らない所で急速に拡がって行き、1994年に104e条項が改正され、大半の政治汚職が合法化されていった(議決に対する便宜のみが有罪)。
これまで昼食の接待さえ厳禁されていたドイツ社会で、このように汚職が蔓延していったのだった。しかも前コール政権では国益を最優先するという名目で、政府内に300人にも上る大企業社長が相談役として出入りを許されるだけでなく、影響力のある政治家が退任後に企業顧問に就任することを日常茶飯事化させていった。
そしてシューレーダー元首相がロシアの天然ガス巨大コンツェルン(Gazprom),フランスの銀行(LazardFeres),大手出版社(Riegier)などの企業顧問で莫大な収入を得ていることも、多くのドイツ市民が裏切り者と呼ぶ理由である。
このような状況こそが、新自由主義のマネーによる政治支配を裏付けている。しかも新自由主義の過激な推進が、従来の産業利益を通して国益を優先する保守政権ではなく、本来労働者の利益を求める労働党政権によってなされたことは決して偶然とは言えないであろう。
すなわち保守政権の新自由主義の推進によって困窮した国民は、「国民の生活を第一」に掲げる労働党政権を誕生させる。しかし労働党政権は新自由主義が進行する枠組の中では手立てがなく、国民の支持率の低下に伴い企業献金に依存を深める。それ故、「国民(労働者)の利益を求めるには、まず産業(企業)の利益を求めるべきである」と反転するのである。
しかも労働党政権は御用組合化した母体を通して産業と太い密着したパイプを持っていることから、結果的に新自由主義保守政党よりも過激に推し進めた訳である。
そして現在のドイツ市民は、社会民主党SPD)政権に裏切られたという思いが未だに強い。そのため社会民主党企業献金による豊富な資金で、2009年の連邦選挙では女性に赤いバラを配って必死に宣伝していたが、支持率は20パーセント半ばと低迷し、解党的危機に陥っている。
また「第3の道」を世界に打ち出した英国のブレア労働党政権も、弱者に配慮した政策は単に免罪符として利用されただけで、実質的には新自由主義を過激に推進した。その結果大部分の国民は暮らしに困窮し、労働党は支持率を激減させ、同様に解党的危機に陥っている。


<日本の民主党政権の180度転換についても同じことが言えますが、日本の場合は既に述べたように、明治からの議会制民主主義を無視する官僚支配も大きな要因です。
それは昨年帰国後見学した民主党の「仕分け」で、民主党副大臣たちが従来の官僚たちの悪しき慣習を擁護するといった、茶番劇を見て確信しました。
もし彼らが官僚支配を拒むなら、各省庁が機能しなくなるだけでなく伏魔殿と化し、居場所さえなくなるからです。
官僚支配にしろ、新自由主義しろ、打ち破る鍵は、中央支配を受けない開かれた地方分権地産地消原発のない地方分散社会だと思っています。>


(Naration)
Ein internes Strategiepapier belegt die Schattenplannung des Konzerns für das Kraftwerk Neckarwestheim 1.
Damit der Atommeiler weiter Gewinne abwirft, denken sich die Manager “Optiimierungs Möglichkeiten” aus.
Konkret: den “Verzicht auf Storomerzeugung”. Um die vereinbarte Reststrommenge heimlich über den Wahltung hinaus zu strecken.
EnBW kennt den denkbaren Vorwurf: Wer Kraftwerksleistung zurückhalt, gerät in der Verdacht der Preismanipulation.
Vorbeugend wollen die EnBW -Strategen “ausgewählte Kreise” einweihen. Die Spitze der Landesregierung Baden-Würtenberg, die CDU und FDP im Landtag und das Kanzleramt.

Hans-Peter Vills ist Vorstandsvorsitzender der EnBW.
Wir wollen wissen, wie der Energiekonzern seine “Schattenplanung” rechtfertigt.
(ZDF)
Herr Villis, eine Frage zur Laufzeitverlängerung.
(Naration)
Der Presssprecher greift ein, Interview unerwünscht.

(Naration)
Brauerei Härle, der Chef war EnBW-Kunde. Heute lässt sich nicht mehr vormachen.
Sinkende Energiepreise durch längere Laufzeiten: An dieses Versprechen von Politik und Atomwirtschaft glaubt er nicht.
(Härle)
Das halte ich für ein Märchen. Die Strompreise sind in den letzten Jahren sehr stark gestiegen, um über 50 % insgesamt troz Atomkraft.
Ich geh nicht darin aus, dass sich das ändert.
Die Ursache für die hohen Strompreise, liegen in unseren Monopolstrurukturen.
Die weren durch die Laufzeitverlängerung zementiert.
Jeder, der behauptet, dass über eine Verlängerung der Atomkraft.
Preissekungen möglich wären, lügt sich was in dieTasche.