2011-01-01から1年間の記事一覧
財政問題は人間の体に譬えれば、慢性的な疲れや痛みには疾患という原因があり、癌であれば切除なくしては回復は難しい。 薬は一時的に疲れや痛みを取り除いてくれるが、根本的な治療を先送りし、、薬に依存するならば、むしろ疾患を致命的に悪化させると言っ…
日本の一般会計は2011年予算が92兆円4116億円であるが、実際は各省庁は21種類の特別会計を持ち、総額は国の予算の4倍を超えている。 もちろんこの巨大な総額は、国の予算との重複、各省庁間のやり取りなど複雑な仕組みが作られており、実際の国…
現在の官僚支配政府は殖産興業、富国強兵を求めた明治政府誕生から既に始まっており、伊藤博文らはそのためにドイツ帝国のベルリン大学で学び、ドイツの官僚制度を模倣した。 (実際はドイツでは、ビスマルク率いる政府も議会決定なしには身動きできなかった…
理不尽な民にタカル復興増税案は、野田内閣の閣議で決めたものではない。 あくまでも彼らは、官僚支配政府のお人形にしか過ぎない。 確かに内閣では午前中から閣議が開かれ、議論し政府案を決定している。 しかしそれはあくまでも形式であり、実際は通常前夜…
増税の時代が始まる。 官僚支配政府は、大津波による大震災と原発事故は想定外として責任逃れをしているが、過去の貞観津波から10mを超える大津波は指摘されていたことであり、国の過ちによる過失、すなわち人災以外の何者でもない。 本来最悪のシナリオ…
2006年には、新自由主義による教育改革の総括とも言うべき教育基本法案「改正」が安倍政権の下で閣議決定され、新しい教育基本法が12月22日に施行された。改正前の教育基本法の第一条の教育目的では、「教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及…
新自由主義推進路線を採る朝日新聞は、2011年元旦付け8回シリーズで「教育あしたへ」を連載した。 今やそれは、新自由主義が日本の明日の教育をどのように導こうとしているかを探る資料でもある。 しかし日本の教育は、既に新自由主義教育によって完全…
競争原理の追求を求める潮流と従来の連帯を求める潮流の激突で、国民は後者を選択した。 事実1998年のシュレーダー連立政権の誕生では、すぐさま公約に従って、コール政権で企業が実質的に必要なときに自由に解雇出来るようにした「解雇制限法の緩和」を…
ドイツの教育はナチズムの反省から、戦前の世界に名高いエリート教育が廃止され、教育の民主化と教育の平等の権利が求められたことに根ざしている。 もっとも教育の民主化や平等化が、直線的に押し進められたのではなかった。 戦後、ナチズムに関与した多く…
現在の新自由主義支配の猛威を食い止めるためには、第一にドイツやフランスが昨年のカナダのG20で求めた金融投機税の導入によって、短期の金融投機(現在の1日400兆円もの金融取引の大部分)に対して、タックスヘーブンなどの例外なく全ての金融商品…
ドイツでは1991年企業に廃棄物の生産者責任を求める「包装廃棄物回避法」が制定され、回収と再利用を求めるデュアルシステム社(DSD)がつくられた。 DSD社はほぼ独占的な企業のリサイクル委託企業であったが、ドイツ市民のリサイクルへの関心が高…
公表されている歳費をドイツと較べると、ドイツの連邦議員は900万円ほど(8159ユーロ)であり、日本の国会議員は2100万円で2,3倍である。 しかしこれには、巧妙な裏がある。 かつて一斉を風靡したタレント議員野末陳平が24年間の国会議員を…
高速増殖炉はプルトニウムを核分裂させる原子炉であり、その際放出される中性子によって原発廃棄物のウラン238をプルトニウム239に変換し、燃料を増やして使用できることから、増殖炉と命名されている。 しかし核分裂の速さは従来の250倍にも上り、…
2011年5月26日スイスの週刊新聞WOZ(Die Wochenzeitung)は、『オンカロ10万年の危機(IntoEternity)』を制作したデンマークのドキュメントフィルム作家ミハエル・マドセンを、余りにも美しく描いていると批判しただけでなく、プロパガンダフィル…
長いフィルムも終わって見れば一瞬にしかすぎません。 このフィルムを通してドイツZDF公共放送の姿勢、ドイツの政府機関の専門家たちの勇気ある発言、そしてこうした検証を通して脱原発を勝ち取ったドイツを理解していただけたでしょうか。フィルムスター…
今回はベルリンから、原発運転期間延長に反対する政治家の声明から始まります。 暑かった夏が終わりを迎えているように、このフィルムも次回で終わります。 前回約束した検証を開始したいと思います。フィルムスタート40分19秒から41分43秒/43分5…
今回は架け橋となり得るのは天然ガスのガスタービンであり、原発は役に立たないだけでなく、架け橋のプロジェクトを駄目にする事実が語られます。フィルムスタート(38分51秒から40分18秒/43分54秒) (ナレーション) 再生エネルギーが単独で電…
今回はドイツ最初の洋上のウィンドパークの操業開始から始まり、原発はこのような再生エネルギー転換の架け橋となるという説得は、真っ赤な嘘であることが政府顧問のオラウフ教授や企業の専門家から明らかにされます。フィルムスタート(37分3秒から38…
今回は風力発電の製造工場の見学から始まります。 そして政府環境事務局によって、エネルギー政策の2050年までの最終目標が披露されます。フィルムスタート(35分7秒から37分2秒:43分54秒中) (ナレーション) ブランデンブルク州のラウフハ…
今回は政府が事故や予測できないテロ攻撃を受けて、原発の安全性は審議できるものではないと、逃げるところから始まります。 (ナレーション) 社会はどのくらいのリスクを担わなければならないのか? そして社会はどのくらい担うことができるのか? 古い原…
今回はテロ攻撃の続きです。コメントではドイツの防衛予算の縮減、そして7月から実施された徴兵制の実質廃止について述べたいと思います。 (ナレーション) そしてこれまで公には秘密にされてきた、まったく別の危険が脅かしている。 私たちは1人の技術者…
今回は原発へのテロ攻撃の続きです。日本では殆ど議論もなく、日本の原発は全く無防備ですが、それでいて原発を「中近東へ売り込む」という姿勢は無責任極まりなく、許し難いものがあります。 (ナレーション) 安全局は防御計画を練り上げた。攻撃の際は原…
今回は、2009年まで連邦原子炉安全局の局長だったヴォルフガング・レネベルクの原子炉の危険性の証言から始まります。後半はテロ攻撃について述べています。 43分54秒フィルムの27分14秒から29分45秒まで。http://www.zdf.de/ZDFmediathek/b…
民主党の「国民の生活が第一」から「産業利益が第一」へと転換された本当の理由の糸口は、鳩山政権誕生で公開された、1960年の「核の持ち込み」の密約や1970年の「核保有を求めた西ドイツとの極秘協議」にある。 開示された外交文章では、「第480…
今回は、ベルリン市民やハンブルク市民を脅かしたクレメール原発事故から始まります。(ナレーション) 2007年6月28日、ハンブルクの城壁門の前のクレメール原子力発電所で変圧器が火災を起こし、煙が運転センターにまで押し入った。 原子炉の自動停止…
今回はチェルノブイリ事故前に、原発産業の技術者であったウルリヒ・カイアが、原発技術は制御困難であることを語ります。(ナレーション) ハイデルベルク。 ウルリヒ・カイヤは15年間原発産業の管理者だった。彼のチームと原発を建設し、管理していた。 …
今回は2009年に勝利した黒(CDU、CSU)と黄色(FDP)の連立政権が打ち出した「28年間の原発運転期間延長」の方針が国民の反発を招き、連邦参議院の過半数がなくなるところから始まります。 フィルムの翻訳ペースが少し速かったようで、もう半…
今回はゴアレーベンの問題が明らかになります。それを追求して描くZDFにも驚きますが、政府の役人たちが原発支持者の主張を間違っていると断言し、政府の政治への厳しい批判には本当に驚きます。国民の命、そして将来世代の命がかかる問題については、日…
今回は政府がゴアレーベンを原発廃棄物の最終処分場に選んだ経緯が語られますが、謎が深まります。 (ノルベルト環境大臣) 何故ならゴアレーベンは何十年も適正が調査され、そのために15億ユーロが支出されている。それゆえ、既に行われている場所に決め…
今回は、政府が脱原発の転換でもある28年間の原発運転期間延長を実施するために、凍結された最終処分場ゴアレーベンの再調査を求める政治家たちの演説から始まります。後半はゴアレーベンの森の所有者ベルンストーフさんがヘリを操縦し、上空からゴアレー…