(400)救済なき世界”をそれでも生きる(22)・ベックのリスク社会6・世界市民主義の要請

www.dailymotion.com ウルリッヒ・ベックの最終回の議論では、リスク社会が生み出した危機が益々拡がっており、人々は危機故に国家の殻に閉じこもり、国家民族主義に縋ろうする話から始る。 それは後退反応であり、益々危機を拡げ、最終的に破局(世界戦争)…

(399)救済なき世界”をそれでも生きる(21)・ベックのリスク社会(5)・コロナ危機到来の日本を考える(8)日本を危機から救う具体的方法論4.公文書改ざんが当たり前である国を変えるシナリオ

ベックのリスク社会(5) www.dailymotion.com ベックは決して未来に対して楽観的ではなく、発展進歩の近代という産業社会が生み出した副作用としての危機を、絶えず警鐘し続けた。 しかし絶えずポジティブで、彼が偉大なのは、危機をよりよい未来社会を創…

(398)救済なき世界”をそれでも生きる(20)・ベックのリスク社会(4)・コロナ危機到来の日本を考える(7)日本を危機から救う具体的方法論3.ベーシックインカム

www.dailymotion.com 今回の議論の冒頭でも、ベックは「それ故、人は近代とは何であるか自ら問わなくてはならないでしょう」、「それは、何が近代を引付けるかという点であり、本質的に発展の認知であり、決定を可能にするものであり、宿命的にするものでは…

(397)救済なき世界”をそれでも生きる(19)・ベックのリスク社会(3)・コロナ危機到来の日本を考える(6)日本を危機から救う具体的方法論2

ベックのリスク社会(3)・過去の過ちから学ばない独善的日本 www.dailymotion.com 今回の議論では、ベックはリスクの副作用が政治的障壁を取払い、政治的視座を与え、リスクに対処できる民主政治への転換圧力を生み出すと述べている。 実際福島原発事故直後…

(396)“救済なき世界”をそれでも生きる(18)・ベックのリスク社会(2)・コロナ危機到来の日本を考える(5)日本を危機から救う具体的方法論

www.dailymotion.com 今回のベックインタビューでは、近代産業社会は想定外のリスクが潜んでおり、そうした中で進歩を可能にしたのが保険原理だと述べている。 すなわちリスクが現実化した場合お金で保証して、突き進んで来たのである。 それ故ベックは、専…

(395)“救済なき世界”をそれでも生きる(17)・ベックのリスク社会(1)・コロナ危機到来の日本を考える(4)現在の危機を克服する唯一の術

www.dailymotion.com 上に載せた動画は2009年5月30日にスイスの主要メディア新チューリヒ新聞(NZZ)が放映した番組で、リスク社会の発案者であり、世界的権威であるウルリッヒ・ベックが質問に答えて、わかり易くリスク社会を述べた貴重なフィルムで…

(394)“救済なき世界”をそれでも生きる(16)コロナ危機到来の日本を考える(3)未熟なリスク社会?

www.dailymotion.com 最終回の対話では、レクビッツの数々の著作で主張してきた“組み込まれた自由主義”について、プレヒトが聞くところから始まる。「組み込まれた自由主義とは、後期現代の過去数十年に経験した経済、文化、技術のダイナミックであり、実際…

(393)“救済なき世界”をそれでも生きる(15)コロナ危機到来の日本を考える(2)『ベニスに死す』の壊れゆくものを見つめて

www.dailymotion.com 哲学者プレヒトと社会学者レクビッツの対談『コロナは私たちの社会を変えるか?3-2』では、ブレヒトはコロナ危機を人々が共同体や社会の幸せのために個人の自己啓発を取り戻す可能性に言及し、その上に新しい社会が創られなくてはな…

(392)“救済なき世界”をそれでも生きる(14)コロナ危機到来の日本を考える(1)

www.dailymotion.com 日本ではコロナ緊急事態宣言が解除され、再び社会が以前のように動き始めようとしている。しかし北九州や東京では相変わらず毎日新たな感染者が出ており、再び第二波のパンデミックが何時起きてもおかしくなく、国民の誰もがコロナ以降…

(391)“救済なき世界”をそれでも生きる(13)ドイツから学ぶコロナ以降の世界・未来シナリオ4.グローカリゼーションの弾力ある社会

www.dailymotion.com シナリオ4は、現在コロナ危機への対応で制限と緩和が錯綜して、未来シナリオが近視眼的になることを避け、2021年の未来から描いている。そこではデジタル化が急速に進み、教育のオンライン授業から家庭の職場化まで、これまでの世…

(390)“救済なき世界”をそれでも生きる(12)ドイツから学ぶコロナ以降の世界・未来シナリオ3.ローカルな自給自足社会

www.dailymotion.com 楽観的ポジティブなネオトライバリズム社会 ドイツ未来研究所の未来シナリオ3は、解説では私生活への退却、すなわちネオトライバリズム(注1)とタイトルされ、コロナ危機ではグローバルな国家間の同盟が全く機能しなかったことから、…

(389)“救済なき世界”をそれでも生きる(11)ドイツから学ぶコロナ以降の世界・未来シナリオ2.完全孤立社会

www.dailymotion.com 悲観的ネガティヴな完全孤立社会の未来シナリオ ゴールデンウィークが始まっているが、家庭での自主規制が求められ、孤立社会に生きる不安がひしひしと伝わって来る。感染者数は1日当たり数百人の範囲で増減しており、一見爆発的コロナ…

(388)“救済なき世界”をそれでも生きる(10)ドイツから学ぶコロナ以降の世界・シナリオ1.最悪の永続的世界危機の時代

ユーチューブで見れないため、デイリーモーションに転載 www.dailymotion.com 日本、そして世界を出口なしの危機に陥れている新型コロナパンデミックは、世界では感染者が300万人にも達する勢いで増え続けており、日本でも爆発的増加が危惧されている。万…

(387)“救済なき世界”をそれでも生きる(9)ドイツから学ぶ“コロナ終息に2年”・ウイルスの闘いで現代文明に今何が求められるのか?

ドイツから学ぶ“コロナ終息に2年” 3月11日のメルケルの「国民の60%から70%の感染を覚悟しなければならない」という危機宣言と自主規制要請、18日の自主規制を越えた基本法の行動の自由を制限する規則要請のなかで、ドイツ市民は60%から70%…

(386)“救済なき世界”をそれでも生きる(8)メルケルの「国民の7割近くの感染」発言の真意と日本が学ばなくてはならない恐るべき警鐘

ヨーロッパのコロナパンデミックは日々恐ろしい勢いで拡がっており、ジョン・ホプキンスセンターのコロナパンデミック26日朝の速報では(注1)、世界の感染者数は46万4026(死者2万946人)となり、特にイタリアでは外出禁止令にもかかわらず感染…

(385)“救済なき世界”をそれでも生きる(7)地球温暖化否定プロパガンダに先制して戦うドイツ公共放送

上の動画はドイツの公共放送ZDFが2020年2月4日の報道特集番組Frontale21で放送し、ネットで世界に公開したものである。これを見れば、ドイツの公共放送が報道の中立性を越えて、戦う民主主義を実践していることがわかるだろう。 そのような姿勢を貫…

(384)“救済なき世界”をそれでも生きる(6)地球温暖化懐疑論検証を通して考えるプロパガンダ

ブログ(376)の「大洪水から学ばなくてはならないこと」で書いたように、昨年2019年10月の台風19号では、進路にあたる71河川が決壊し、夥しい被害がでた。しかしその被害も、最近の地球温暖化研究者の測定に基づく合意からは、益々到来する巨…

(383)“救済なき世界”をそれでも生きる(5)・ドイツの140万金曜日デモを生み出しているもの

上のZDF37°『ドイツの金曜日デモの若者たち3-3』では、アビ試験終了後(大学入学資格)各地で「未来のための金曜日」活動拡大に取組む女子生徒レグナは、ザクセン・アンハルト州のある共同住宅に腰を落ち着け、当面一年、二年働きながら「未来のための…

(382)“救済なき世界”をそれでも生きる(4)・武漢封鎖が投げかけるカミュの「ペスト」到来

カミュの「ペスト」はアルジェリアの港町オラン封鎖から始まる小説であったが、今まさに、中国の大都会武漢封鎖で現実化している。伝染病と地球温暖化の相関関係は公には証明されていないが、科学誌「ネイチャー」などでは、急激な温度上昇に平行して、激増…

(381)“救済なき世界”をそれでも生きる(3)・グレタ世代の若者が挑む、実存的、民主的、非党派的、献身的な文明への戦い

上の動画は、公正な民主主義を追求する「デモクラシーナウDemocracy now」が(下記アドレス参照)、「私たちの家はまだ燃えている」のタイトルで21日ダボス会議のグレタ・トゥンベリさんの講演スピーチを載せていたことから、その声を少しでも届けようと思…

(380)“救済なき世界”をそれでも生きる(2)・グレタ・トゥンベリの検証が投げかける希望

上の動画は、英新聞社「ガーディアン」がユーチューブに載せたグレタ・トゥンベリさんの2019年ダボス会議スピーチを、訳して日本語字幕を付けたものである。ここで訴えているのは、私たちの家が、そしてあなた方(政治家・官僚及びCEO)の家も燃えている…

(379) メルケル首相2020年新年挨拶・未来は開かれのか?

メルケル首相の挨拶を訳して載せるのが、毎年の日課となって来た。メルケルの新年挨拶は、“避難民を受け入れないなら私の祖国でない”と挨拶した年を除けば、相変わらず倫理的規範に縛られ、益々温和なものとなってきた。特に2019年は、メルケルが主導し…

(378) “救済なき世界”をそれでも生きる(1)

今年2019年最後のブログは、「“救済なき世界”をそれでも生きる」というタイトルがごく自然に浮かんできた。“救済なき世界を生きる”という思いは、既に薄々自らの心に形作られたものであるが、これまで救済なき世界を認めず、絶えず風車に突進するかのよ…

(377)違憲審査法廷創設(最終回)沈みゆく日本の危機をチャンスに変えるために・人間メルケル(最終回)地球を救う母への意欲

沈みゆく日本の危機をチャンスに変えるために 前回述べたように気候変動は現在の切実な問題であり、私の住むところでは地震や洪水はないところであるが、山麓なこともあって風が強く、最大風速60メートルを越える巨大台風の到来が益々頻繁になって行けば、…

(376)メルケル時代の終りから見えてくる世界(5)保守から社会民主に転換させた信条・違憲審査法廷創設の必要な理由(5)大洪水から学ばなくてはならないこと(自然形成による河川復元)

違憲審査法廷創設(5)・台風19号が投げかけた恐ろしい未来 今回の台風19号よる大洪水で台風進路にある殆どの河川が氾濫し、71河川で決壊した。その被害は夥しく、6万8000件の住宅が全半壊しただけでなく、避難を数日前から呼びかけ厳重警戒して…

(375)メルケル時代の終りから見えてくる世界(4)・違憲審査法廷創設の必要な理由(4)憲法を守ることで見えて来る希望ある未来(後編)

日本の希望ある未来を創るために 前回は福島原発事故無罪判決があり、その判決の不当性に怒りを感じ、思わずその危うさを書かずにはいられなかった。そしてその後誰かの内部告発らしき情報で、関西電力高浜原発の贈賄事件が発覚し、その巨額なお金は国民の電…

(374)メルケル時代の終りから見えてくる世界(3)・違憲審査法廷創設の必要な理由(3)憲法を守ることで見えて来る希望ある未来(中編)

福島原発事故判決に日本の未来はない 9月19日の福島原発事故強制刑事起訴裁判での原告無罪は、誰も責任を取らない無責任と責任が問われない仕組をまざまざと見せつけた。検察官役弁護士石田省三郎のネットや紙面での、「国の原子力行政をそんたくした判決…

(373)メルケル時代の終りから見えてくる世界(2)・違憲審査法廷創設の必要な理由(2)憲法を守ることで見えて来る希望ある未来(前編)

人間メルケル(2)氷の女王からマザーテレサへ変身したのか? メルケルが氷の女王とか鉄の女と言われる切欠は、このフィルムでも次回描かれるが、彼女の育て親であるヘルムート・コールの不正献金疑惑の際コールの功罪を、正直に全国紙に公表した時から始ま…

(372)メルケル時代の終りから見えてくる世界(1)・違憲審査法廷創設の必要な理由(1)大本営東芝王国の末路が語るもの

メルケル時代の終りから見えてくる世界(1) 今年 2019年7月17日に放映されたZDFフィルム作品『人間メルケル・メルケルのレジスタンス』は、メルケル時代の終りを見据えて、ドイツ、そして世界が何処へ行こうとしているか、何処へ向かうべきなの…

(371)憲法改正ではなく最高裁判所の違憲審査専門部局創設を!・ドイツから学ぶ未来(14)官僚支配から官僚奉仕へ(6)・世界が手本とする基本法

世界が手本とする基本法 私の見た動画61『ZDF『最上の憲法基本法3-3」 - YouTube 基本法作成では、議会評議会は「戦争準備は基本法で禁じられ、それ故戦争と称されるはものは、処罰されなくてはなりません。その他全ての戦争武器製造も処罰されるべ…